日本キチン・キトサン学会 Japanese Society for Chitin and Chitosan
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 ホーム > キチン・キトサンとは > キチン・キトサンとは 最終更新日: 2003.06.23

キチン・キトサンとは


1.キチンとは

 キチンはエビ、カニをはじめとして、昆虫、貝、キノコにいたるまで、きわめて多くの生物に含まれている天然の素材です。地球上で合成される量は1年間で1000億トンにもなると推測されている豊富な生物資源ですが、普通の溶媒には溶けないためにほとんど利用されていません。

 その構造はセルロースに似ていますが、N-アセチル-D-グルコサミンが鎖状に長く(数百から数千)つながったアミノ多糖であるため、高度な機能、環境との調和などの面から注目を集めている高分子材料です。キチンは工業的にはエビ、カニの甲羅から分離されています。


キチン
2.キトサンとは

 キチンをアルカリで処理するとアセチル基が除かれ、主としてD-グルコサミン単位からなるキトサンに変換されます。1回のアルカリ処理により、D-グルコサミン単位の割合は70-95%程度まであがり、酸の水溶液に溶けるようになります。

キトサン
3.キチンとキトサンの区別

 キチンにはD-グルコサミン単位もある程度含まれています。また、キトサンの主な構成単位はD-グルコサミンですが、N-アセチル-D-グルコサミンも含まれている場合がほとんどで、その割合はまちまちです。さらに、キチン、キトサンの性質は構成単位の割合だけでなく、アルカリ処理の方法や分子量によっても異なります。そのため、構成単位の割合によってキチンとキトサンのあいだに線を引いて区分けすることは難しいし、あまり意味がない場合もあります。一般的には酸性水溶液に溶けるものをキトサン、溶けないものをキチンとよんでいる場合が多いようです。


4.キチンとキトサンの研究

 キチン、キトサンはほとんど利用されていないバイオマス資源ですが、重要な性質が相次いで見いだされつつあるため、多くの分野で基礎から応用にわたる研究が活発に行われています。例えば、生物学、農学、化学、生化学、物理化学、材料科学、医学、歯学、薬学などの分野があげられます。いくつかの分野にまたがる境界領域に重点をおいた学際的な研究例が多いのも特徴で、大きな成果をあげています。


5.キチン、キトサンの本

 さらに詳しくお知りになりたい方は、以下の本をご覧ください。このうち、(1)は本学会の元会長が書いた一般向けの解説書です。(2)から(5)は本学会の前身であるキチン・キトサン研究会が編集したもので、専門的な内容です。いずれも技報堂出版(株)から出版されました。また、(6)は2000年に日本で開催された第8回キチン・キトサン国際会議における講演をもとに、翌年Kodansha Scientific Ltd.から出版された論文集です。


(1)「キチン、キトサンのはなし」(矢吹 稔 著)
(2)「最後のバイオマス キチン、キトサン」(キチン、キトサン研究会編)
(3)「キチン、キトサン実験マニュアル」(キチン、キトサン研究会編)
(4)「キチン、キトサンの応用」(キチン、キトサン研究会編)
(5)「キチン、キトサンハンドブック」(キチン、キトサン研究会編)
(6)「CHITIN AND CHITOSAN −IN LIFE SCIENCE−」
   Proceedings of the 8th International Conference on Chitin and Chitosan
   and 4th Asia Pacific Chitin and Chitosan Symposium, Yamaguchi, Japan, September 21-23, 2000


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